人生の旅路
訳者あとがき
アルカナ出版の長島先生より原本を渡されて一読したとき、こういう読みができるものと深く感銘をうけました。ご存知の通り、『出エジプト記』の内意は『天界の秘儀』で啓示されています。しかし、内容があまりに深遠であり、これを毎日の生き方に具体的にどう役立てるかということになると、一通りの読み方ではなかなかそこまで至ることはできません。この書は、教義やみことばをどう生き方に適用するのかという点で、誠に模範としたい書です。
さらに結婚は旅であるとの認識から始まり、その平凡に見える結婚生活の意義を深く掘り下げ、最後には素晴らしい体験が奥で待っていることを示唆してくれています。すでに結婚された方、まだ結婚されていない方にも、是非深く味わっていただきたい内容だと思います。
また祈りについて述べられた章は、真の祈りとは何か、何を祈らなければならないのか、深くそして正確に教えてくれています。この部分を読んで、自分の今までの祈りについて反省せざるをえません。幕屋について書かれた描写は美しく、目に浮かんでくるようです。
原作者のクライン師は、司教に叙階され、2004年7月からジェネラルチャーチの首席司教として全ジェネラルチャーチを統べています。バス前首席司教が来日されたとき、クライン師の人となりをお伺いしたところ、人格的にも能力的にもすばらしいと手放しで絶賛され、その魅力的な人柄が目に浮かぶようでした。特に、教義を生活へ適用することでは、ぬきんでているとのお話です。この本のようなことか、とお尋ねしますと、「あの本を書いたのはもう15年も前のことです。それ以降クライン師が、教義を生活に適用するという分野で、どれだけ進歩したことか!本人に会って話してみるのが一番と思います」と話されたのが印象深く残っています。