祈りの手びき
祈りの手びき
訳者あとがき
みずからの祈りを反省するとき、いく度も変遷があったことを、ひしひしと感じます。駆け出しのころの新鮮な祈り。やがて、それらが後退して、災いや不幸にとまどい、この世的でわがままばかりが先行する祈り。苦悩に沈み、絶望と疑いのどん底から叫ぶような祈り。試練のすえ、主の摂理は、永遠の目標をめざしていて、この世で幸運にめぐまれるためでないと学びます。
状況が良くても悪くても、なおそれらは永遠の幸福に役立つ善であって、摂理のうちにある者は、見かけはどうあろうと、たえず幸福に向かって運ばれていると確信できるまで、なんと時間のかかることでしょう。
本書が信仰のかてになり、祈りの一助となるなら幸いです。末筆ながら、祈りのすばらしさに触れていただきたいと願っています。
出版に際して、長島先生をはじめ、尽力くださった方々に、深く感謝する次第です。