新教会はどんな教会?
新教会(New Church)について
新教会とは、「新しいキリスト教会」という意味で、スウェーデンの神学者エマヌエル・スヴェーデンボルグ(Emanuel Swedenborg)の著作を基盤に設立された教会です。その起源は1783年、英国ロンドンで最初の集会が開かれたことに遡り、200年以上の歴史があります。著名な会員には、英国の詩人ウィリアム・ブレイクも含まれていました。
日本では、1911年に仏教学者・鈴木大拙によって、初めてスヴェーデンボルグの著作が翻訳・紹介されました。
新教会の教えは、以下の5つのポイントにまとめられます:
唯一の神:新教会は全知全能の唯一神を信じます。従来のキリスト教とは異なり、三位一体を「三人格」ではなく「一人格の三性」として捉えます。教会のシンボルは十字架ではなく、復活したキリストです。
〈みことば〉(聖書):聖書を神の〈みことば〉として重視し、その内的意味(霊的な真理)を解釈します。スヴェーデンボルグの著作は、この内的意味を伝える啓示として位置づけられています。
人間の救い:すべての人が神の助けを通じて救われます。キリスト教以外の信仰を持つ人々も、良心に従い善を行うことで天界に迎えられると教えます。
死後の世界:死後、人は霊界に入り、最終的に天界または地獄に向かいます。天界では愛と平和の中で生活し、地獄では自己選択による充実した生活を営むとされます。
科学と宗教:科学には限界があり、人類の真の幸福は〈みことば〉による霊的理解に基づくと説きます。科学と宗教は対立するものではなく、相補的な関係にあると考えます。
新教会は従来のキリスト教の延長にありながら、普遍的な価値観を重視する「修正キリスト教」ともいえます。
キリストを中心としながらも、他宗教を包摂する寛容性を持ち、仏教や神道を含めた日本人の精神性にも合致するとされています。
その教義は哲学や文学にも影響を与え、多くの思想家や作家に受け継がれています。
新教会の教義についての解説書として、以下の書籍が推奨されています:
『新エルサレムと天界の教義』
『真のキリスト教』上・下巻
新教会の詳細については、日本新教会や米国のブリンアシン教会の資料をご参照ください。
米国・新教会